公聴会

博士後期課程公聴会 (彭 云霄 (Yunxiao Peng))

日時
令和2年1月27日(月) 15:00-16:30
場所
フロンティア医工学センター B棟1階会議室
発表者
彭 云霄 (Yunxiao Peng)
題目
Research on small antenna for wireless capsule endoscope communication in HF band
(カプセル内視鏡用HF帯通信のための小形アンテナの研究)
主査
兪文偉教授
副査
高橋応明准教授,ヨサファット教授,齊藤一幸准教授(指導教員)
外部審査委員
伊藤公一客員教授,王 建青教授(名古屋工業大学)
要旨
ライフスタイルの変化により,消化器疾患の発生率が増加している。消化器疾患のほとんどは従来の内視鏡検査で診断可能であるものの,小腸は構造が複雑であるため,その診断は難しい。近年,カプセル内視鏡による検査が人々の注目を集めており,この検査では,小腸を非侵襲的に診断可能である。しかしながら,人体組織の電磁波吸収により,ワイヤレスで体外とのデータ通信を行うカプセル内視鏡では,バッテリー寿命の問題により,小腸の末端を診断できない可能性もある。そこで本論文では,消費電力を低減するため,人体組織の電磁波吸収が小さい10-60 MHz帯域のカプセル内視鏡用送受信アンテナを設計,試作することを目標とした。この通信帯域の信号波長は内視鏡カプセルサイズに比較すると極めて長いため,アンテナ開発にはいくつもの工夫が必要である。そこで本研究では,コイル形状の採用,整合回路・磁性材料の装荷といった手法によりアンテナの小形化を実現した。さらに,開発したアンテナの諸特性を計測・評価し,送受信機を接続して通信実験を行うことで,その有効性を示した。