公聴会

博士後期課程公聴会 (菅 良太郎)

日時
平成26年7月23日(水) 16:10-17:40
場所
フロンティア医工学センター B号棟1階会議室
発表者
菅 良太郎
題目
Evaluation of the Interaction between Electromagnetic Waves and the Human Body
主査
八代健一郎 教授
副査
山本悦治 教授,兪文偉 教授,齊藤一幸 准教授,高橋応明 准教授(指導教員)
要旨
近年,人体近傍での使用を前提とした電磁波技術を応用した機器の普及に伴い,それらから発生する電磁波と人体との相互作用を定量的かつ客観的に評価する必要性が高まってきている.しかしながら,電磁波と人体の相互作用を定量的に評価するために,人体を用いて実験的に検討を行うことは困難である.そこで,生体等価ファントムと呼ばれる,生体組織と電気的特性(比誘電率,導電率)が等価な模擬人体が用いられている.生体組織の電気的特性は,組織の種類や使用周波数により異なるため,用途に応じたファントムを用意する必要がある.これまで開発されたファントムは,マイクロ波帯以上の周波数における電気的特性を模擬したものが大半を占めており,HFおよびVHF帯のファントムに関する検討はほとんどない。人体と電磁界との相互作用を定量的に評価するためには,この周波数帯における人体の電気的特性を模擬したファントムを開発することが必要である.
本論文では,HFおよびVHF帯における人体の電気的特性を模擬したファントムを開発することを目的とし,検討を行っている.まず,電気定数測定法を検討し,測定結果の妥当性を確認している。次に,生体組織の電気的特性を模擬するファントムの組成を明らかにし,半固体ファントムを試作,検証している.最後に,ファントムを用いてMRIなどでの電磁波と人体の相互作用を定量的に評価している.