公聴会

博士後期課程公聴会 (中嶋 宏昌)

日時
平成27年1月13日(火) 16:00-17:30
場所
フロンティア医工学センター B号棟1階会議室
発表者
中嶋 宏昌
題目
Study on RFID Antennas for Patient Monitoring System
主査
八代健一郎 教授
副査
伊藤公一 教授,山本悦治 教授,長敬三 教授(外部審査委員),齊藤一幸 准教授,高橋応明 准教授(指導教員)
要旨
本論文では,成人用紙オムツの交換時期と点滴の自己抜去をモニタリングするシステムを提案し,その有用性を評価している.まず,紙オムツの交換は,患者,看護師双方にとって大きな負担となっている.看護師は定期的に患者の紙オムツをチェックする必要があり,患者はその度に精神的,肉体的苦痛を感じる.また,睡眠も妨害される.このような問題を解決するために,リアルタイムで患者の紙オムツの交換時期を判断するシステムを提案,検討している.一方,点滴自己抜去は発生件数第3位の医療事故であり,その対策が求められているが,未だに有効な解決手段が示されていない.点滴を強引に抜去した場合,速やかな止血と点滴の再開が必要となる.そこで,点滴自己抜去のモニタリングを提案している.
本論文で提案するモニタリングは,患者の紙オムツや点滴固定用テープに装着されたRFIDタグと,外部のリーダとの通信の有無のみを判断指標とする.そのため,本システムでは,通信特性に大きな影響を与えるアンテナの果たす役割が非常に重要である.本システム用にタグアンテナとリーダアンテナを設計し,数値シミュレーションや実験によりその特性を評価している.また,最終的に被験者を用いたシステム評価実験により,提案するシステムの有用性を示している.