公聴会

博士後期課程公聴会 (Nergui Myagmarbayar)

日時
平成25年1月21日(月)
場所
発表者
Nergui Myagmarbayar
題目
Mobile robot based behavior monitoring and function analysis for persons with motor impairments
主査
五十嵐辰男 教授
副査
野波健蔵 教授,兪文偉 教授(指導教員),松山金義 教授(理学研究科)
要旨
近年,脳血管系疾患の多発や高齢人口の増加により,運動障がい者(以下障がい者)の数は増える一方である.在院及び在宅での機能回復訓練や日常生活活動中の障がい者に対し,モニタリングすることが重要である.特に在宅モニタリングには,安全確認のための観察のみならず,行動認識,運動機能の分析・評価も必要である.
本研究は,障がい者に身体的負担をかけない,且つ安価な在宅モニタリングを目指し,障がい者の追従や連続計測,日常生活動作の識別,さらに,運動障害の診断や運動機能の評価で役に立つ分析機能を有する自律移動ロボットシステムを研究開発する.
本研究で得られた成果は以下のように纏めることができる.1) より安定な識別・分析用センサ情報を獲得するためのロボット制御器を構築した;2) より正確にセンサ情報から障がい者の運動情報を解析するための補償アルゴリズムを提案した;3) 不確実性を有する連続観測データから日常生活動作を識別するために,隠れマルコフモデルに基づく識別法を提案した;4) 運動の諸機能要素と運動間の関係を明確にするために,ベイジアンネットワークを用いた因果推論法の提案を行った.一連の実験によって,提案手法の有効性を検証し,さらに,それらの手法を統合して構築したロボットシステムの機能確認を行った.これらの成果により,自律移動ロボットによる在宅モニタリングシステムの実現可能性が示された.