公聴会

博士後期課程公聴会 (野呂 崇徳)

日時
平成21年1月28日(水)
場所
フロンティアメディカル工学研究開発センター B号棟1階会議室
発表者
野呂 崇徳
題目
Low Profile Stacked Planar Antenna Configurations for Wideband Operation
主査
伊藤公一 教授(指導教員)
副査
八代健一郎 教授,前野一夫 教授,鷹野敏明 准教授,Josaphat Tetuko SRI SUMANTYO 准教授,高橋応明 准教授
要旨
近年,移動通信分野においては,情報量の増加および多機能化等に伴い,小型・薄型で所望の周波数帯域を有する素子アンテナの実現が課題となっている.本論文では,非励振素子付きの平面アンテナを取り上げ,薄型で広帯域な素子アンテナを実現するための研究を行った.
初めに,一点給電による円偏波平面アンテナの軸比特性を広帯域化する手法を提案し,その動作原理を明らかにしている.次に,直線偏波平面アンテナを低姿勢化するための手法を提案し,前記の円偏波平面アンテナへの応用も示している.これらの手法は等価回路モデルによる考察に基づく提案である.非励振素子付きの平面アンテナの薄型化および広帯域化を実現するためには,広帯域を形成するために必要十分なアンテナ間の結合を得る構造とすることが重要であることを示している.最後に,提案したアンテナの適用例として,小型アレーアンテナの効果的な素子配列方法について検討を行った.最適な素子配列が素子アンテナの特性に大きく依存することを明らかにしている.
以上,本論文の結果は,多様化した無線通信システムを構成するために必要不可欠である薄型で広帯域なアンテナに対して有用な設計指針を提示している.