公聴会

博士後期課程公聴会 (David DELAUNE)

日時
平成19年2月1日(木)
場所
フロンティアメディカル工学研究開発センター B号棟1階会議室
発表者
David DELAUNE
題目
Study on a simple satellite-tracking array antenna for mobile satellite communications in Japan
主査
伊藤公一 教授(指導教員)
副査
八代健一郎 教授,阪田史郎 教授,Josaphat Tetuko SRI SUMANTYO 助教授,高橋応明 助教授
要旨
近年,移動体通信の需要増加と共に,通信品質への要求も高度化しており,いつでも,どこでも,どんな情報でも通信可能なシステムが求められている.特に,人工衛星を用いた移動体衛星通信が注目されており,2006年度に打ち上げ予定の技術試験衛星VIII型(ETS-VIII)では,移動体衛星通信の技術開発及び実証実験が行われる予定である.
本研究では,静止衛星であるETS-VIIIを用いた移動体衛星通信の実証実験に向けて,車両などの移動局に搭載する簡易衛星追尾型アレーアンテナを開発し,数値計算,測定,及び野外での通信実験から検証を行った.まず,無給電素子付き4素子円偏波パッチアレーアンテナの検討を行い,数値計算と実験の両面より,このアンテナが移動体衛星通信に使用可能であることを確認した.しかし,このモデルでは,アンテナ全体のサイズが大きいという欠点があった.そこで,アンテナを小型化するために,三角形マイクロストリップラインアンテナを提案し,数値計算と実験により,移動体衛星通信への適用可能性を検討した.その結果,この三角形マイクロストリップラインアンテナは上記の移動体衛星通信用アンテナとして適していることを確認した.
以上,本研究の成果は,今後普及が見込める移動体衛星通信用アンテナの研究・開発において,簡易衛星追尾型アレーアンテナに関する基礎データを提供するものである.